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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科76巻8号

2022年08月発行

連載 今月の話題

眼瞼内反症手術(眼瞼下制筋前転法)

著者: 村上正洋1

所属機関: 1日本医科大学形成外科/眼科

ページ範囲:P.1031 - P.1037

文献概要

 退行性下眼瞼内反症の術式であるJones法やlower eyelid retractors' advancementは,近年多くの医療機関で採用され,すでに一般的な術式といえる。一方で,医科診療報酬点数表には本法に対応する術式の明確な記載がなかったため,旧来からの術式の点数を準用せざるをえなかった。しかし,2022年度の診療報酬改定により眼瞼内反症手術に眼瞼下制筋前転法が新設され,この問題は解決した。加えて,今回の改定によってlower eyelid retractorを短縮する術式の和名が「眼瞼下制筋前転法」と表記されることとなった。

参考文献

1)村上正洋:眼瞼手術における縫合法.PEPARS 123:41-52,2017
2)Kakizaki H, Zhao J, Nakano T et al:The lower eyelid retractor consists of definite double layers. Ophthalmology 113:2346-2350, 2006
3)村上正洋:牽引筋腱膜縫着術と眼輪筋短縮術を併用した下眼瞼内反手術.村上正洋・鹿嶋友敬(編):超アトラス眼瞼手術—眼科・形成外科の考えるポイント.124-130,全日本病院出版会,東京,2014
4)Jones LT, Reeh MJ, Wobig JL:Senile entropion. A new concept for correction. Am J Ophthalmol 74:327-329, 1972
5)Kakizaki H, Zako M, Kinoshita S et al:Posterior layer advancement of the lower eyelid retractor in involutional entropion repair. Ophthal Plast Reconstr Surg 23:292-295, 2007
6)村上正洋:退行性下眼瞼内反症:どこまでやるか.OCULISTA 78:53-60,2019
7)村上正洋:退行性下眼瞼内反症の手術戦略.PEPARS 171:188-199,2021

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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