icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科76巻9号

2022年09月発行

海外留学 不安とFUN・第80回

コロナ禍でのロンドンライフ・2 仕事編

著者: 盛崇太朗12

所属機関: 1ロンドン大学眼科学研究所 2神戸大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1206 - P.1207

文献概要

仕事における不安

 COVID-19の感染拡大以降のイギリスではテレワークが一般化しており,研究室に常にいるのはtechnicianだけで,あとは各自の必要に応じて週1〜3回実験のときだけに出勤するという状況です。Bossは基本在宅勤務で連絡はweb meetingで行っており,私が初めて彼女に対面したのは渡英後2か月経ってから,という状況でした。

 研究生活における最初の関門が研究テーマの決定でした。週1回のmeetingで私が行いたい研究をpresentationするのですが,最初はbossが全く関心をもってくれず,また私のお粗末な英語力も手伝い,当初は何度も“Sotaro, can I just cut you off?”と最後まで喋らせてもらえず話を中断させられることがよくありました。そのときに実感したのが,英語力はビジネスにおいてマナーのようなもので最低条件であり,稚拙な英語でも話を聞いてもらえるのは地位がある人のみで,一介の研究者が拙い発音と文法で熱弁しても相手にされることはない,という現実でした。働き始めて自分の能力不足を痛感し,ロンドンでの仕事に不安がやってきた次第です。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら