icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科77巻11号

2023年10月発行

文献概要

増刊号 眼科の処置・小手術・最新の治療—基本手技から緊急時の対応まで〔特別付録Web動画〕 1.外眼部(眼瞼・眼窩・涙道)

眼瞼への麻酔・切開・縫合

著者: 清水英幸1 上田幸典1

所属機関: 1聖隷浜松病院眼形成眼窩外科

ページ範囲:P.29 - P.35

文献購入ページに移動
●麻酔のポイント

 なるべく細い針を用いて,ゆっくり眼瞼の耳側から順に三叉神経の走行に沿って注入する

 麻酔薬は筋層からの出血を予防するために,皮下から眼輪筋浅層に注入する

 眼瞼後葉から結膜下に手術操作が及ぶ場合には結膜下麻酔も行う

 全身麻酔下でも局所麻酔を併用して手術を行う

●切開のポイント

 予定切開線の皮膚に十分な緊張を水平・垂直方向にかけながら切開する

 皮膚面に対して垂直にメス刃を立て,メス刃の腹で切開する

 一刀で深く切り込まずに皮膚,眼輪筋と順に切開する

●縫合のポイント

 組織学的に各層が連続するように縫合する

 創円に十分な血流が供給されるように縫合する

 瘢痕収縮を予想した縫合をする

参考文献

1)野田実香:眼形成手術カラーアトラス.23-25,エルゼビア・ジャパン,東京,2008
2)倉員敏明:点眼麻酔,浸潤麻酔,伝達麻酔.江口秀一郎(編):眼科外来処置・小手術.56-61,メジカルビュー,東京,2014
3)今川幸宏:OCULISTA 108:1-8,2022
4)今川幸宏・他:OCULISTA 108:56-64,2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?