臨床眼科77巻11号

2023年10月発行

増刊号 眼科の処置・小手術・最新の治療—基本手技から緊急時の対応まで〔特別付録Web動画〕

4．緑内障

過剰濾過への対応

著者： 西尾侑祐¹ 白鳥宙² 中元兼二²

所属機関： ¹日本医科大学多摩永山病院眼科 ²日本医科大学付属病院眼科

ページ範囲：P.150 - P.153

文献概要

●線維柱帯切除術後の1〜18％に過剰濾過をきたす

●経結膜強膜弁縫合は簡便かつ低侵襲な方法である

●最も根治的な処置は，結膜弁を開放し直視下で行う強膜弁再縫合であるが，やや侵襲性が高い

●Compression sutureは確実性に乏しいが，濾過胞上からのタンポナーデ効果による間接的濾過量抑制効果を期待して行う

参考文献

1）Scoralick ALB et al：J Curr Glaucoma Pract 11：58-62, 2017

2）Kosior-Jarecka E et al：J Clin Med 10：2223, 2021

3）Spaeth G：Glaucoma surgery. In：Saunders W（ed）：Ophthalmic Surgery：Principles and Practice（2nd edn）. Philadelphia：370, 1990

4）Shirato S et al：Am J Ophthalmol 137：173-174, 2004