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特集 第76回日本臨床眼科学会講演集[1] 原著
井上眼科病院のロービジョン専門外来を受診した患者の同行援護の利用状況
著者: 鶴岡三惠子1 永沼加代子1 井上賢治1
所属機関: 1井上眼科病院
ページ範囲:P.379 - P.384
文献購入ページに移動対象と方法:2021年1月からの1年間にLV外来を受診した206例とした。同行援護の利用状況等について後ろ向きに調査を行った。
結果:LV外来受診者の年齢は9〜97歳(平均59.0歳)であった。性別は男性114例,女性92例であった。このうち,同行援護利用者は25例(12%)であった。年齢は19〜90歳(平均61.3歳)で,性別は男性11例,女性14例であった。65歳以上の利用者は10例であった。同行援護利用者の原因疾患は網膜色素変性9例,緑内障6例,視神経疾患5例,網脈絡膜萎縮1例,その他4例であった。視覚の身体障害者手帳(手帳)の取得状況は1級11例,2級10例,4級2例,5級2例であった。一方,LV外来受診者の歩行訓練の利用は49例で,同行援護サービスとの併用利用は12例であった。また,65歳以上の介護保険利用は25例で,同行援護利用は10例であった。
結論:井上眼科病院のLV外来を受診した患者の同行援護の利用率は12%で,手帳は1・2級の重度障害が84%であった。一方,歩行訓練の利用率は24%,介護保険の利用率は27%であった。同行援護は,患者や家族に助けになる制度で,当院のLV外来受診患者へのさらなる啓発が必要と考えた。
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