文献詳細
文献概要
特集 第77回日本臨床眼科学会講演集[8] 原著
白内障術後に発症した浸潤型副鼻腔真菌症による鼻性視神経症の1例
著者: 加藤大智1 横山康太1 禅野誠1 和田清花1 土野圭1 藤澤邦見1
所属機関: 1昭和大学横浜市北部病院眼科
ページ範囲:P.1246 - P.1251
文献購入ページに移動症例:当科で右水晶体再建術を施行された89歳の男性。
所見:白内障術後7日より右視力低下を自覚し,術後9日の診察で右最高矯正視力(0.07)と術直後と比べ低下していた。細隙灯検査では明らかな異常所見はなく,動的視野検査で右中心〜上耳側視野障害,限界フリッカ値(CFF)の低下を認めた。画像検査では左副鼻腔炎,右の篩骨洞骨破壊所見を認めたため,耳鼻咽喉科にて副鼻腔手術を施行された。術中右視神経管の中枢側に骨融解様所見を認め,病理検査で左副鼻腔真菌塊様肉芽組織から
結論:浸潤型副鼻腔真菌症による鼻性視神経症により1〜2週間程度で急激な視機能障害をきたしたが,早期治療により良好な視機能改善を得ることができた症例を経験した。
参考文献
掲載誌情報