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医学研究のための因果推論レクチャー フリーアクセス
著者: 中山健夫12
所属機関: 1京大大学院・公衆衛生学・疫学 2京大附属病院倫理支援部
ページ範囲:P.1292 - P.1292
医学における因果推論は,古典的には単一病因説に始まり,多要因病因論から,1964年に米国公衆衛生総監(surgeon general)によって取りまとめられた「喫煙と健康」報告書の5基準(一致性,強固性,特異性,時間性,整合性),1965年に英国の統計学者Bradford Hillsによる9視点(関連の強さ,一貫性,特異性,時間的先行性,生物学的勾配,可能性,合理性,実験験的証拠,類推)が示され,その後,米国の疫学者Kenneth J. Rothmanがパイモデルを提案しました。近年では,利用可能な大規模データベースの充実と,ランダム化比較試験が困難な状況での観察研究の意義が見直される流れのなかで,解析手法の高度化とともに,因果推論の方法論が大きく発展しました。
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