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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科8巻10号

1954年10月発行

文献概要

臨床実験

廣範圍の進行性鞏膜潰瘍の1例,特にその原因的考察に就て

著者: 稻用穰四郞1

所属機関: 1熊大眼科

ページ範囲:P.1002 - P.1005

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 一般に鞏膜潰瘍を診る機会は少い。之は鞏膜が眼膜の中で最も強靱で抵抗が強く,又血管や淋巴管に乏しいからだと言われている。その原因には,外傷や眼手術によるもの,化膿性鞏膜炎の自潰したもの,巨大フリクテンの下層に進行したもの,結核性(上)鞏膜炎・鞏膜ゴム腫の自潰したもの,稀には馬鼻疸菌による結膜潰瘍の鞏膜への進行したもの等が挙げられている。その他,最近ではScleromalaciaの報告がある。
 次に述べる一例は,比較的短時日の中に広範囲に進行した鞏膜潰瘍で,検査不備の為に遂にその原因を断定することが出来なかつたが,臨床上興味ある点もあり,検査不備の範囲で出来るだけその原因を考察してみたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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