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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科8巻10号

1954年10月発行

文献概要

臨床実験

Foster-Kennedy氏徴候群より更に初期症状と考えられる一眼単性視神経萎縮他眼四分の一半盲症の徴候群の発現した視神経交叉部附近の腫瘍に就て

著者: 桑原安治1

所属機関: 1慶大

ページ範囲:P.1037 - P.1038

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 脳腫瘍の際に眼に種々の症状が現われるが其等の中欝血乳頭は最も代表的症状の一つであつて大脳腫瘍に於ては60%に小脳腫瘍に於ては80%に発現する。従つて欝血乳頭を見れば直ちに脳腫瘍を連想する程である。然し乍ら眼症状によつて脳腫瘍の位置を決定する事容易ではない。只僅かにFoster-Kennedy氏徴候群は周知の如く視交部附近の腫瘍を示しておる。私は視交部附近の腫瘍の際に一眼単性視神経萎縮他眼に四分の一半盲症の徴候群(以下簡略に単四徴候群と仮称する)を見出し,之れがForter-Kennedy氏徴候群に先駆するものである事を知つた。脳腫瘍は脳内に於ける位置を適確に知り然も早期に知る程予後に好影響を与える事よりFoster-Kennedy氏徴候群よりも初期症状と考えられる単四徴候群を茲に記述する次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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