文献詳細
臨床実験
文献概要
ある時,某製藥会社の出張所長さんが見え,ポケツトから藥瓶を一つ取出して,「この藥は某氏が(名前は誰でも知つている財界の著名人)アメリカへいらしたとき,これを点眼すると白内障が治るんだという話をきゝ,おや,そんな藥があるのか,じや貰つて帰ろうと,1瓶持つて来た藥なんですが,一つ試して貰えないか,と申出た。
この某氏は勿論医師ではない。多少狐に鼻をつまゝれたような気もしたが,有害でさえなければ使つて見ようかと受取つておいた。その後,家兎などに点眼して貰つたが,別に刺戟症状も発生しない。そこで下記の2例に試用したわけである。10中9まではナンセンスと思つて始めたのであるが,第1例は吸牧されたという結果になつたので,簡単に報告して見る次第である。
この某氏は勿論医師ではない。多少狐に鼻をつまゝれたような気もしたが,有害でさえなければ使つて見ようかと受取つておいた。その後,家兎などに点眼して貰つたが,別に刺戟症状も発生しない。そこで下記の2例に試用したわけである。10中9まではナンセンスと思つて始めたのであるが,第1例は吸牧されたという結果になつたので,簡単に報告して見る次第である。
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