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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科8巻11号

1954年11月発行

臨床実験

網膜靜脈トロンボーゼに対するKallikrein (Bayer)の使用径験—網膜血管径の計測による観察

著者: 三國政吉1 荊木良夫1

所属機関: 1新潟大学眼科教室

ページ範囲:P.1117 - P.1123

文献概要

 老年者で血管硬化が原因で起る網膜静脈トロンボーゼは日常多い疾患であるが,従来本症に対する有効適切な治療法は存しない。試みに現行本邦教科書に就て観ても心身の安静,ヨード剤の投与,高張食塩水の結膜下注射又は止血剤或はビタミンC.P.K.,ルチン剤等の列挙を見るに過ぎない。西洋では抗凝固剤Anticoagulantの効果に就て盛に論ぜられているが賛否両論がある。私共は本症に対しFrey及びKrautによつて発見された循環系ホルモンKallikrein (Bayer)の有効に作用することを経験したので以下にその症例に就て経過を例示し同時に行つた網膜血管径の計測成績に基いて本剤奏効機序に就ても考察してみたいと想う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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