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銀海餘滴
ナタフ氏の日本紀行(A)
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ページ範囲:P.1164 - P.1164
文献購入ページに移動数ヵ月前ナタフ博士が使節として日本へ旅立たねばならないということを聞いたのは,全く偶然の事だつた。謙遜な人物である彼は,そのことを最も親しい友人にさへも洩らさなかつた。そして彼は鉦も大鼓も鳴らさずに出発し,再びその様にして数日前帰つて来た。そして我々がチユニスの,とある街角で彼に出会つたのも又偶然のことだつた。そして彼は,今度は既に彼の旅行についてよく知つていた我々の質問から,のがれることが出来なかつた。昨日我々は,彼のアパートのベルが繰返し訪問者を告げ,電話のベルがひつきりなしに鳴りたてる中で,質問の矢を放つた。
"先ず博士,貴方は日本に何をしに行かれたのですか?"
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