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臨床実験
家兎網膜に対する眼球貫通燒灼術知見補遺
著者: 加藤謙1
所属機関: 1慶大眼科
ページ範囲:P.1173 - P.1176
文献購入ページに移動 網膜剥離の裂孔が,黄斑部又はその附近に現われた症例の治療は,臨床医を悩ますものの1つであるが,その理由は,(1)手術野(眼球後極附近の鞏膜)の露出が可成り困難である上に,(2)手術野の上に得られる空間は,とかく狭隘であつてDiathermie針状電極の操作が不自由であり,又(3)黄斑部網膜の特に重要な機能を成るべく保存するためには,凝固穿刺による網膜の破壊変性の範囲を,なるべく制限し,而も所望の裂孔閉塞に成功しなければならないが,これがための穿刺部位決定は必ずしも容易でない,等の事情によるものであろう。
このような事態を克服しようとして,眼球前方からこれを貫通(transbulbar)し,眼球内に凝固針(電極)を挿入して,直像検眼鏡で眼底を観察しながら,穿刺焼灼を行う方法が考えられ(Mamoli,1937),Dellaporta (1951)1)はこれを詳細に再検討したが,本邦では久保木—桑原(1953)2)によつて,この方法による手術成績の一端が報告せられている。
このような事態を克服しようとして,眼球前方からこれを貫通(transbulbar)し,眼球内に凝固針(電極)を挿入して,直像検眼鏡で眼底を観察しながら,穿刺焼灼を行う方法が考えられ(Mamoli,1937),Dellaporta (1951)1)はこれを詳細に再検討したが,本邦では久保木—桑原(1953)2)によつて,この方法による手術成績の一端が報告せられている。
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