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談話室
北阿紀行
著者: 三井幸彦12
所属機関: 1熊本大学 2WHOトラコーマ専門
ページ範囲:P.533 - P.538
文献購入ページに移動 今回の北阿紀行は突然のことだつた。WHOのトラコーマ委員会はかねてから日本と仏蘭西とのトラコーマ研究の交流をはかるため,私に1ヵ月の予定で仏領北アフリカ(モロツコ及びチユニジア)を訪問させ,帰路委員の一人であるチユニスのDr.Natafと滞同して,同民に1カ月間日本に滞在させる計画を持つていたのであるが予算の関係でなかなか実現しなかつた。ところが昨年12月になつて予算の見透しがつき,急速にこの計画が具体化したのである。しかも予算年度の関係上私は是非とも年内に先方に到着する事を必要とした。私が電報で出発を要請されたのが12月11日で,15日羽田発18日カサブランカに到着する様にというあわただしい出発であつた。
さてこの紀行文を書くに先だつてDr.Natafに就て少し紹介を試みたい。氏の到着に先立つて出来るだけ予備知識を持つて頂き度いからである。民は私の聞き違えでなければ本年満51才である。トラコーマ委員の中では最も如才の無い人である。氏の研究生活はチユニスのパストール研究所にはじまる。Dr.Cuenodに師事してトラコーマ及び結膜のBiomicroscopyに生涯を捧げた人である。多くの論文はCuenod-Natafの共著として発表されている。
さてこの紀行文を書くに先だつてDr.Natafに就て少し紹介を試みたい。氏の到着に先立つて出来るだけ予備知識を持つて頂き度いからである。民は私の聞き違えでなければ本年満51才である。トラコーマ委員の中では最も如才の無い人である。氏の研究生活はチユニスのパストール研究所にはじまる。Dr.Cuenodに師事してトラコーマ及び結膜のBiomicroscopyに生涯を捧げた人である。多くの論文はCuenod-Natafの共著として発表されている。
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