icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科8巻5号

1954年05月発行

臨床実験

球結膜に於で腫瘍状を呈せる細菌性肉芽の1例

著者: 劉傳来1

所属機関: 1台北帝国大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.570 - P.571

文献概要

 霰粒腫が破れて瞼結膜に小なる肉芽を認むる事は日常診療の際に屡々遭遇するも球結膜に発し拇指頭大となれる肉芽腫にして細菌に因るものと思為さるるが如き症例は極めて稀なりと信ぜられる。
 仲井氏に依れば結膜に発生せる黴毒性肉芽腫としては,大内・岩沢・船石Axenfelld und-Pepのpmuller氏等の報告あり(中眼第31巻5号464頁昭和14年)。然れ共,岩沢氏に依るに黴毒が結膜を侵す事は甚だ少くCoccius Bado,Alexandol氏等は僅に黴毒性眼疾患者総数の0.1乃至0.5%を占むるに過ぎずと云う(中眼第22巻660頁昭和5年)。本症例の如く黴毒に因らざる細薗性肉芽腫にして進行増大せるは興味深く敢て茲に報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら