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臨床実験
網膜膠腫再発に続発し眼窩より頬部に及べる広大なる水癌の1例
著者: 黑瀨真人1
所属機関: 1久留米大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.602 - P.604
文献購入ページに移動 水癌は猛烈なる進行性壊疽性疾患にして健康者に来る事は稀で,多くは病後の衰弱せる小児及び麻疹,猩紅熱,肺炎等の恢復期に罹患する事が多い。年齡的には小児期より老人に至るまで見られるが多くの場合2〜12才位迄の小児を侵し,予後は不良で死亡率は鈴木氏によれば,90%にも及ぶものと云われている。私は茲に網膜膠腫の再発によりその加療中に於て身体は羸痩し悪液質に陥り迅速な経過をとり,且広大なる範囲にわたりて水癌を続発し,死の転帰定とりし女児の1例に遭遇する機会を得たので臨牀経過及び剖検所見を報告し,諸賢の御教示を仰ぎ度いと思う。
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