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臨床実験
硝子體閃輝症に関する知見補遺
著者: 戸田愼太郞1
所属機関: 1広島医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.615 - P.619
文献購入ページに移動 閃輝性硝子体融解という語は,融解した硝子体中にコレステリン結晶が浮沈する病像に対して狹義に用いられるだけでなく,BensonのAsteroidhyalitis, Holloway Snowball opacity, Wieg-mannのSynchisis nivea s. albescensなどと記載された病変をも含めて,即ち硝子体に多数の閃輝物を認める総ての疾患に対する広義の表現に使用される場合が多く,従つてその定義内容が甚だ屡昧である。而もこの広義の所謂閃輝性硝子体融解に属するものについての分類は,Badhstetz及びClappの他には行つた人がないし,多くの成書の記述もかなり区々な有様で,今一つ満足のいかない現状である。故に本症に対するもつと明快な解釈が要求されると思う。
一方本症に見られる閃輝性物質の化学的組成に関しても,採取する材料が非常に少いという理由から,十分な解明を得られぬままに終つている例が多く,従つて微量な材料の検索で得られたデータの数々を集積することによつて,その本態の究明に努めることが条件ずけられている。
一方本症に見られる閃輝性物質の化学的組成に関しても,採取する材料が非常に少いという理由から,十分な解明を得られぬままに終つている例が多く,従つて微量な材料の検索で得られたデータの数々を集積することによつて,その本態の究明に努めることが条件ずけられている。
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