icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科8巻6号

1954年06月発行

文献概要

臨床実験

各型緑内障に於ける隅角所見

著者: 增田信男1

所属機関: 1日本医科大学眼科教室

ページ範囲:P.707 - P.715

文献購入ページに移動
Ⅰ緒言並に文献的考察
 緑内障に於ける隅角検査はその隅角部が房水の流出部として生理学的,病理学的意義は極めて重要であつて,特に緑内障の診断其の他の疾患に於て重要であるにも拘わらず,直接視診する事が出来なかつた為に,此の方面の研究が余り発達しなかつたし,又一般に重要視されなかつた。
 隅角部の観察法を初めて発見したのは,1704年Mery (メリー)が眼を水中に入れるときに,其の眼底は容易に見得る事に気付いた。そして1851年チエルマツクが此の理論を応用してオルトスコープ(Orthoskop)なるものを創製した。1898年Trantas,次でBathen (1910),水尾(1912),Salzmann (1914〜1915),Kaeppe,Trancoso,Goldmann,Allen,Sugar,が各々隅角所見に付いて発表した。Bathenは角膜を水中に浸すと前房隅角部より発する光線は大部分角膜面にて反射する事なく,外界に射出するを以つてよく隅角部の状態を視診する事が出来る。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?