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綜説
小口氏病の11例
著者: 鴻忠義1
所属機関: 1千葉大学眼科学教室
ページ範囲:P.5 - P.13
文献購入ページに移動 小口氏病は1908年小口氏の発見に係り,本邦に於ては稀ながらも数多の症例報告並びに機能及び本態に関する貴重な業績があり,本邦特有の疾患とされている。外国に於ける報告は極めて稀であつて今日迄に10指に満たず,確実と思われるものは1927年,小口氏の発表に遅れること20年,Scheereが18歳の独逸人を報告したのが最初であつて,その後西欧に於てはGiannini 2例,End-elmann 2例,Bein及びMichniewicz 1例,Granstroem 1例あり,米国に於てはKlien (1939)の1例があるのみである。
小口氏病の特徴とする所は,(1)先天性停止性夜盲のあること,(2)特異な眼底所見を有すること,(3)水尾氏現象を有することであつて,極めて興味深い眼疾であるが,更にその本態に関しては視覚生理学に於て錐体及び杆体細胞の機能或は。暗順応の研究に重要な位置を占めるものであり,尚又,劣性遺伝をすることが明かにされているので,遺伝学に於ても貴重な研究対象である。
小口氏病の特徴とする所は,(1)先天性停止性夜盲のあること,(2)特異な眼底所見を有すること,(3)水尾氏現象を有することであつて,極めて興味深い眼疾であるが,更にその本態に関しては視覚生理学に於て錐体及び杆体細胞の機能或は。暗順応の研究に重要な位置を占めるものであり,尚又,劣性遺伝をすることが明かにされているので,遺伝学に於ても貴重な研究対象である。
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