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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科9巻1号

1955年01月発行

文献概要

綜説 緑内障に關するシンポジウム

Ⅰ.壓迫試驗の診斷的價値

著者: 大野泰治1

所属機関: 1九大眼科

ページ範囲:P.15 - P.22

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 緑内障,特に単性緑内障は其の極く初期に之を適確た診断することは困難であるが,之に対し,色々な方法が考案され,負荷試験と呼ばれて居りその価値に就いては今更贅言を要しない。負荷試験が行われる以上,他覚的には一応正常或は略々正常であつても,緑内障が疑われるだけの根拠は何かしらあるわけで,それだけ負荷試験にかけられる期侍は大きいのであるが,私共の経験では数種の負荷試験が陰性であるにも拘らず,確かに潜伏緑内障と考えねばならない場合や,後日になつて著明な眼圧亢進を来す例などもあるから,負荷試験の際に,眼圧の変動視野の変化等以外に,何か頼るべき所見が得られたら好都合である。かゝる目的で私は眼球加圧除去後シユレンム氏管(以下CSと略称する)に血液の流入するや否やを隅角鏡にて検し,加圧除去後の眼圧と血液流入現象との関係を調べ,之によりCS健否,閉塞の有無を知り,之等とその他の隅角鏡所見とを綜合し,緑内障の早期診断の有力な一方法を見出したと思うので,こゝに報告する次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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