icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科9巻1号

1955年01月発行

文献概要

綜説 緑内障に關するシンポジウム

Ⅱ.2,3の對緑内障手術に就て

著者: 須田經宇1

所属機関: 1熊大

ページ範囲:P.23 - P.26

文献購入ページに移動
 緑内障に対する手術は色々あります(表を掲げて説明)。在来は一般には虹彩切除術,鞏角膜管錐術が最も多く採用されたのでありますが,近年に至つてあるものは再検討され,あるものは新しく考案されて来ています。欧米に於ける最近の手術の傾向を見ますと,鞏角膜管錐術がすたれて,これに代るに毛様体解離術,虹彩嵌頓術が再登場して来ました。即ちこれ等三種の手術法が再検討されたのであります(各国の病院に於ける施行される術式の頻度の年代的変遷を2,3の文献から引用して表示した)。又毛様体ヂアテルミー,血管ヂアテルミー等が近年新らしく登場して来ました。そこでこれから30分間私はこれ等4種,即ち毛様体解離術,虹彩嵌頓術,毛様体ヂアテルミー血管ヂアテルミーについて術式,適応症,並びに症例数は少いのでありますが私共の得た実験成績に就て述べてみたいと思います。こゝに予めお断りしておきたいのは私共の得た実験の成績は何を基準にして申し述べるかと言う事であります。一般に対緑内障手術の成績を申す時には減圧効果は勿論のこと,視機能,例えば視力及び視野などに対する効果をも述べるべきであります。然もこれらの効果は遠隔成績が最も重要であります。私共はこれ等術式の統計学的資料は戦後のみしか集めることが出来ませんので,その期間は短く従つて遠隔成績を申します段階には未だ至つておりません。尚又本日は時間もありませんので視機能に対する成績も省略致します。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?