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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科9巻1号

1955年01月発行

文献概要

臨床実験

P.V.P.C6に就いて

著者: 大木陽太郞1

所属機関: 1慈大眼科

ページ範囲:P.77 - P.80

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 Penicillinが発見され,臨豚的に応用されるに至つて間も無く起つた要求は作用必要濃度を血中に長時間維持させる事であつて,それに向つて油性や油蝋性のPenicillinが登場した。最近高血圧の治療に偉力を発揮しているImidazolin系のMetho bromin bromide,C6は之と同様に作用機序が適確であるが,余りに作用時間が短く然も作用が急激であり,時として相当の副作用を体験する為同様にこの水溶性のC6の作用を緩除,且つ長時間とする為に上記の油性Penicillinと同様の要求が痛感される。そこで私は水性の粘稠度増進物質としてPoly vinyl pyrolidoneと呼ぶ(P.V.P.と略す)高分子物質をC6に混在溶解せしめて上記の目的を達し様と試み或程度目的が達せられたと思われるのでこゝに報告する。
 P.V.P.は第二次世界大戦中ドイツに於て代用血漿の基礎媒剤として血液と同様の粘稠度を輸液に保たしめる為に盛んに用いられたのに始まる。ドイツではPeriston,フランスではSabtosan,英米,スイス等ではPlasdoneと云われている者で2.5%の割合で代用血漿に混ずると粘稠度が血液と等しくなるのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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