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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科9巻10号

1955年10月発行

文献概要

臨床実験

金属鉱山に於ける眼炎害統計

著者: 川井健二1

所属機関: 1愛媛県別子住友山根分院眼科

ページ範囲:P.1209 - P.1216

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序論
 本邦の産業部門に於ける眼災害の統計は,既に多数の報告がある。即ち従来より,各種工場,炭坑,運輸関係,農業等各方面の文献が見られてきた。而し之等の統計も戦後に於ては甚だ少い様である。最近,属氏は,この点に着目されて,製鉄工場の眼公傷について精細な統計観察を報告された。氏の言及された如く,1947年労働基準法に伴う労働安全衛生規則の施行以来,労働災害は著るしく減少を来しつつある様である。
 私は最近,一金属鉱山従業員の眼災害を診療する機会を得たので,その統計的観察を試み度いと思うが,由来,金属鉱山に関する災害統計は,極めて少く,戦前に僅か田村氏の報告(昭8)がある他は,戦後に於ても見当らない。従つて,この機会に最近の金属鉱山眼災害の実態を観察し,同時に,戦前のものとして先述の田村氏の報告と,更に坑内作業として略々同様の労働条件下にある炭坑の場合の,杉本氏の報告(昭11)と共に,比較検討し度いと思う次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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