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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科9巻2号

1955年02月発行

文献概要

特集 第8回日本臨床眼科学会 原著〔一般講演〕

(9)近点視標の選定について

著者: 芦澤慶子1

所属機関: 1信州大学医学部眼科

ページ範囲:P.193 - P.197

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 近点測定は一般に近距離試視力表を視標とし,石原式近点測定器を用いて調節力の測定,或は調節機の疲労測定等種々なる目的に利用されている。而して正しい近点値を求めるためには,近点測定時に単に視標のみについて考えてみても視標面の照度,視標の面積,大きさ,対比,色,視標の動き方など問題が多々あつて,これに関する実験研究はHess以来多くの報告があるが,近点測定にあたつてその視標は未だ確定したものがない様である。邦国では杉田,畑,前田,瀬木,高畠井上,佐藤,大塚,向山等が縦線,横線,視標の照度,色,対比,視標の色彩,地色等,種々なる要素と近点距離との関係について,その実驗的研究を行つている。
 Hess,酒井,前田,高畠等によると調節力は視標によつて異る,とも云われ,視標の照度,面積,対比,色,形態等種々な要素に影響されるものゝようである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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