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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科9巻2号

1955年02月発行

文献概要

特集 第8回日本臨床眼科学会 原著〔一般講演〕

(38)「レオシリン」その他の眼内移行

著者: 近藤有文1

所属機関: 1東大分院眼科

ページ範囲:P.304 - P.307

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 「ペニシリン」(以下PC)は筋注されると急速に吸收されて血中に移行し,これがまた腎より速に排泄される性質があり,これがPC療法の一つの障碍となつていた。そこでをPCを長く体内に留め,持続的に作用させようというために従来多くの努力が払われた。これに対して,腎よりPCの排泄を抑制する藥剤として「カロンアマイド」や「ベネミイド」が用いられたり,油臘製剤にして吸收を遷延させたりした。その後PCの「プロカイン」塩が出来,「アルミニウムモノステアレイト」を加え,油に分散して体内での分解吸收を緩徐ならしめる試みがなされ,最近まで遷延度からいえば油性「プロカイン」が一つの頂点であつた。
 ところが「プロカイン」PC,「アルミニウムモノステアレイト」はいずれも外国の特許を必要とするため,これに代るものを我が国で研究中のところ,最近にいたりPCの「ピリミジン」塩が発見され,又新分散剤として「ポリビニルアルコール」や「エチルセルロース」が用いられるようになつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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