臨床眼科9巻2号

1955年02月発行

特集 第8回日本臨床眼科学会

原著〔一般講演〕

（50）眼底所見と毛細血管脆弱性の関係

著者： 斉藤一郞¹ 額田久子² 藤文子³

所属機関： ¹日本鋼管 ²東邦大内科 ³東邦大眼科

ページ範囲：P.361 - P.363

文献概要

　昭和29年，宮尾氏^1）等に依り，高血圧患者に於て毛細血管脆弱性が亢進することが認められ，殊に脳出血を経過したものに著しいことが報告された。木村氏^2）等は多数例について，最大血圧及び最小血圧が，共に毛細血管脆弱性との間に相関あることを確めている。
　一方，眼底所見と高血圧並びに脳出血との間に高度の相関があることが植村^3），Key, Bailliart氏等に依り認められている。