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特集 眼科臨床の進歩Ⅲ 色覚
偏光アノマロスコープに依る色神異常の検査
著者: 中村陽1
所属機関: 1日本医大眼科
ページ範囲:P.632 - P.639
文献購入ページに移動 従来,色神検査のうちスペクトル分散光を用いる方法としては1907年にNagel氏が考案したアノマロスコープがあり,色神検査の基準として広く用いられて来たものであるが,東京大学工学部日置隆一助教授,及び日本医大中村康教授の共同研究によつて偏光アノマロスコープの考案がなされ,その試作機は既に日本医大初田講師が本誌に紹介した処である。
これは後述の様にNagel氏のものが,コルリマートル細隙の開閉によつて波長や明度を変える時に同時に純度も低下すると云う欠点を除く為に混色には偏光を利用し又,一方にはスモークドウエツジを用いる新らしい構想によるものである。然し乍らここに用いる偏光板・偏光プリズム及びスモークウエツジには各選択吸收性があり尚2・3の問題を残してはいるが,臨牀実験に於ては色神異常者を類型的に分類し,アノマロスコープとしての目的を充分に達しているので此処に私が行つた臨牀使用を総括して見たいと考える。
これは後述の様にNagel氏のものが,コルリマートル細隙の開閉によつて波長や明度を変える時に同時に純度も低下すると云う欠点を除く為に混色には偏光を利用し又,一方にはスモークドウエツジを用いる新らしい構想によるものである。然し乍らここに用いる偏光板・偏光プリズム及びスモークウエツジには各選択吸收性があり尚2・3の問題を残してはいるが,臨牀実験に於ては色神異常者を類型的に分類し,アノマロスコープとしての目的を充分に達しているので此処に私が行つた臨牀使用を総括して見たいと考える。
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