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文献詳細

雑誌文献

生体の科学1巻3号

1949年10月発行

文献概要

研究報告

汗腺のグリコゲンに關する知見補遺

著者: 伊東俊夫1 大田隆子1

所属機関: 1東京女子醫專・解剖學教室

ページ範囲:P.146 - P.148

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 人汗腺のグリコゲンに關しては今日迄に既に多數の學者によつて形態學的に研究された。Bossellini(1902)によると汗腺の絲球部即ち分泌部の上皮細胞(腺細胞)にグリコゲンが存在し少數例に於ては尚ほ排泄管上皮細胞にも存在する。次いでGierke(1905),Brunner(1906)も汗腺上皮細胞にグリコゲンの存在するのを證明した。Modena(1907)は成人汗腺の分泌部上皮細胞には常にグリコゲンの存在することを證明し,汗腺が活溌に機能を營む場合には多いことを認めた。Unna und Golodeta(1911)は新生児の汗腺もグリコゲンを含むのを見た。Sasagawa(1921)によると胎兒の汗腺には存在せず,小兒と成人に於ては證明され,主として分泌部上皮に存在するが時に排泄管上皮にも證明される。Hanawa(1921)は人足底汗腺に於てグリコゲンを證明したが,Unna und Golodetzに反して新生兒では檢出し得なかつた。Pana(1934)は健常皮膚に於ては汗腺に少量のグリコゲンが存在するのを認めた。湯山(1935)は汗腺のグリコゲンは機能によつてその量を變ずるのを認め,Modenaとは反對に機能旺盛な時には少く,機能の衰えた時には増量するのを見た。又初めてアポクリン汗腺にも少量に存在すると記載した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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