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文献詳細

雑誌文献

生体の科学1巻4号

1950年01月発行

文献概要

綜合医学賞應募論文

物質代謝特に疲勞測定方法としてのVakat-沃度酸値係數に就て

著者: 西風修1

所属機関: 1北海道大學醫學部醫化學教室

ページ範囲:P. - P.

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 生體内に於ける酸化の状況を窺う目的に尿のVakat-酸素を測定する方法がある。Vakat-酸素は尿中の不完全酸化物を濃硫酸酸性の下に沃度酸加里にて酸化し,酸化に要す酸素消費量を謂うものであつて,生體が何等かの原因により酸化不全に陥れば,尿中不完全酸化物が正常に比し多量に排出せられ,從つてVakat-酸素が増量することになる。一方Vakat-酸素(以下Oにて示す)と尿窒素量(N)との比(O/N)に對して尿酸化係數(Oxydationsquotient)と名づけられておるが(müller1))Bickel2)によればO/Nは各個人が一定の食餌を攝取する場合,同一人に就て略々一定の値を示し,生體が酸化不全に陥ると本係數は上昇する。著者は鍾々なる條件下に於けるVakat-酸素及びO/Nに關し研究した結果,Vakat-酸素は體内酸化の良否に關係せず,食餌量の減少,或は蛋白攝取量の減少等によつて減少し,亦O/Nも同樣に食餌量の減少(或は斷食),或は蛋白代謝の昂進する場合には下降する事を見出した。又Bickel2)は病的代謝に關する研究の際にも,食餌攝取量を一定にすればO/Nを測定する方法を用い得ると結論しているが,余が研究の結果は必ずしもその主張に一致しない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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