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喉頭からの知覚衝撃とその発生機構
著者: 角忠明1
所属機関: 1岡山大学医学部,生理学教室
ページ範囲:P.30 - P.38
文献購入ページに移動さきに11),著者は上喉頭神経単一線維における自発性知覚衝撃を記録し,とくにこれらの衝撃の放射が呼吸の律動と如何なる関係をもつているかという点について詳細に検討し各種の典型に類別した。
それによると,ramus internusの衝撃は呼吸律動に同調してその頻数を変えるもの,およびこれと全く無関係のものに大別される。前者はさらに呼吸のphaseとの関係から多くの小典型が区別される。また,ramus externusにおいては呼息末期から呼吸間歇期にかけて頻数増加をしめす衝撃典型が証明されることから,本神経枝がM.cricothyreoideusに対する純運動神経であると見做していた従来の見解の誤りを指摘した。しかしこの論文においては上述した各衝撃群が如何なる機構によつて生起されるかについては明かにされていない。
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