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文献詳細

雑誌文献

生体の科学11巻1号

1960年02月発行

文献概要

報告

Amidoschwarz 10B色素による微量蛋白質比色定量法の検討

著者: 熊木敏郎1

所属機関: 1日本医科大学栄養学教室

ページ範囲:P.37 - P.41

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 Ⅰ.緒言
 血清蛋白質,脳脊髄蛋白質などの比色定量法としては,従来,Kjeldahl-Nessler法,Biuret法およびTyrosin法が広く用いられている。それらはいずれも特徴があり捨て難いものである。しかし極めて微量の蛋白質を含有する試料又は非常に少い試料について測定しようとした場合には時に不便を感ずることがある。更に短時間に且つ連続的に多くの試料を測定できて,その操作技術が簡便で正確な方法があれば申分ない。
 最近Fühl,Hinz1)2)らは数種の方法に就て測定限界度を比較した成績を掲げAmidoschwarz 10B(以下ASと略す)C22H14N6O9S2Na2を用いた新微量蛋白質比色定量法を報告している。その方法は蛋白試料を固定したのちAS溶液で染色し過剰附着色素を洗滌後再び溶出させてその濃度を比色測定するという操作からなり,ある範囲内で蛋白質に附着結合する色素量は正の相関関係をもつことに立脚している。他の方法に比較して微量の蛋白量を知ることが可能な点および少い試料(血清,脳脊髄液などは0.02cm3)で測定出来ることは便利な方法と思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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