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文献詳細

雑誌文献

生体の科学11巻3号

1960年06月発行

文献概要

論述

2,3の運動性興奮性組織の代謝

著者: 山添三郎1

所属機関: 1群馬大学医学部生化学教室

ページ範囲:P.137 - P.144

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 Ⅰ.緒言
 ここに運動性興奮性組織というのは,神経や筋肉のような興奮性組織のうち,刺激に応じて収縮のような運動現象を示す組織を意味したものである。ここでは筋肉のほか精子およびナマズの皮膚の色素胞(クロマトフォア)についてものべるが,これらは厳密にいえば"運動性興奮性組織"とよぶには不適当であろう。しかし我々のこの方面の研究の概略をのべるにあたつて,便宜上このような表題を与えただけのことであるから御諒承いただきたい。心臓は当然これに属すべきであるが,その方面の研究は行つておらないのでここではふれない。
 さて我々の研究についてのべる前に,筋肉の収縮弛緩の機序についての近頃の見解,とくに筋肉収縮の直接のエネルギー源がATPであるかどうかという点についての議論の若干を紹介しておきたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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