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文献詳細

雑誌文献

生体の科学11巻5号

1960年10月発行

文献概要

報告

脳細胞のKイオン代謝に及ぼすγ-Aminobutyric acidの影響

著者: 高田充1

所属機関: 1大阪大学歯学部生理学教室

ページ範囲:P.243 - P.246

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 中枢神経系の興奮抑制機構として現在,Pre-synaptic fiberの興奮によりSynaptic knobより抑制物質が拡散され,Subsynaptic membraneのイオンに対する透過性が変化することが考えられている1)。電気的には,Inhibitory nerveが働いた場合膜は過分極し,所謂IPSP(Inhibitory post synaptic potential)と云われる過分極方向の電位が得られることが知られている。
 ここで問題は,神経興奮を抑制する物質は何かということであり,又興奮抑制の電気生理学的現象と抑制物質との相関関係を明らかにすることである。抑制物質に関する研究は,Florey2)によつて先鞭をつけられBazemore, Elliott及びFlorey3)によりGABA(γ-aminobutyric acid)と同定された。しかしGABAがInhibitory transmitterそのものであると断ずるには,まだ多くの研究が望まれる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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