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報告
αまたはβ-naphthol結合体を基質とするPhosphataseとEsteraseの組織化学的証明におけるAzo色素の性状と酵素の局在性について
著者: 森昌彦1 中村三郎1
所属機関: 1大阪大学歯学部第二口腔外科学教室
ページ範囲:P.243 - P.249
文献購入ページに移動水解酵素(hydrolytic enzyme)の組織化学的証明法は金属塩法(Gomori,高松)とazo色素結合法との2方法に大別される。前者の金属塩法はalkaline phosphatase(ALP ase)とacid phosphatase(ACPase)に限られ,他の水解酵素,例えばesterase,β-glucuronidase等はこの方法で証明することは出来ない。これに反し後者のazo色素結合法は多数の水解酵素の組織化学的証明に応用することが可能である。即ちnaphthol又はnaphthylamineと結合させた夫々の基質成分を使用し,その芳香簇化合物が水解され遊離して生じたnaphtholとdiazonium塩を結合させ有色性のazo色素を作るものである。このazo色素結合法の基質として用いられているα-naphtholとβ-naphtholとでは同じdiazonium塩とazo色素形成を行つても反応色調が異なるのみならず,azo色素の形成速度が違いdiffusion artefaet等もみられる。今回はALP-aseとACP-ase,並びにesteraseのazo色素の結合法に使用されるα又はβ-naphthol結合体又はその他のsubstitutcd naphtholと比較した成績につき報告し,この方面の研究者の参考資料としたい。
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