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綜説
血液型物質の生化学—特にその型特異性の発現に関する最近の知見を中心として
著者: 吉沢善作1
所属機関: 1東北大学医学部医化学教室
ページ範囲:P.110 - P.119
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ヒトの血液型にはABO式,Lewis式,MN式その他多数のものが知られているが,そのうち生化学的研究の対象にされてきたものは主としてABO式やLewis式血液型物質である。これらの物質は化学的にムコ多糖体性のもの,ムコ蛋白(正宗のグルシダミン)性のもの及びムコリピド(複合脂質)性のものであることが指摘されておる。従来のおびただしい研究成果の紹介はいくつかの綜説1-15)や著書16)17)などにゆずり,本稿では特にムコ多糖体性血液型物質の型特異性の発現に関する最近の知見や問題点についてのみふれるにとどめたい。
ヒトの血液型にはABO式,Lewis式,MN式その他多数のものが知られているが,そのうち生化学的研究の対象にされてきたものは主としてABO式やLewis式血液型物質である。これらの物質は化学的にムコ多糖体性のもの,ムコ蛋白(正宗のグルシダミン)性のもの及びムコリピド(複合脂質)性のものであることが指摘されておる。従来のおびただしい研究成果の紹介はいくつかの綜説1-15)や著書16)17)などにゆずり,本稿では特にムコ多糖体性血液型物質の型特異性の発現に関する最近の知見や問題点についてのみふれるにとどめたい。
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