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文献詳細

雑誌文献

生体の科学13巻3号

1962年06月発行

文献概要

報告

刺激に対する神経の時間的特性(補遺)

著者: 若林勲1 佐藤侑子1

所属機関: 1東京医科大学第二生理学教室

ページ範囲:P.145 - P.151

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 反復刺激に於ける毎回の刺激効果を同じようにするA. R. S. の時間的布置の法則はトノサマガエル・ウシガエル・ヒキガエルのように近縁な動物の坐骨神経の間でも同じでない。
 反復刺激の頻度が高くなるとスパイクの漸減のみならず交代・頻度半減からさらに刺激が弱い時には屡々周期の形成がおこる。著者はさらに落伍現象とおくれの現象に注意した。これらは互に独立ではなく交代しつつあるいは周期をつくりつつ漸減することは普通に見られる。Vedensky現象は神経幹でも神経線維でも見られ刺激が弱いほどあらわれ易い。ある条件では漸増が見られた。
 各種神経の特性として蛙類の坐骨神経のほか腹神経・迷走神経・交感神経・迷走交感神経・皮膚神経・腎神経等で反復刺激によるスパイク漸減の有無・不応期の長短・閾・伝導速度・クロナキシー等を単一刺激による波形を参照しつつ求めた。時間特性の短かいのは勿論運動神経で,長いものは心臓迷走・交感神経の遅波であつて,その絶対不応期7〜8msec,伝導速度0.3〜0.6m/sec,腎神経でも同様の速度(0.5〜0.6m/sec)であつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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