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巻頭言
基礎医学振興の一つの対策
著者: 問田直幹1
所属機関: 1九州大学医学部生理学教室
ページ範囲:P.167 - P.167
文献購入ページに移動 戦後の医学の発展は基礎と臨床のいずれの分野でも目ざましいものがある。そしてわが国がこの発展に部分的ながら大きな役割を果してきたことは欧米の学者も認めるところである。それにもかかわらず日本における基礎医学の危機が今日ほどやかましく叫ばれることはなかつた。この危機の対策について思いをめぐらすことは基礎医学の一分野で働らくものの義務でもあると思われるのでここに筆をとつた次第である。
さて一体基礎医学の危機というが,それは何をさすのか。これをはつきりさせない限り対策もたてられないわけである。多くの人の考えているところは,基礎医学の研究をするものが減つてきたことではなかろうか。そのほかのこと例えば研究費の不足というようなことは基礎医学にだけ限られたことではない。それで私は重点を基礎医学者の確保ということにしぼつて考えてみたい。
さて一体基礎医学の危機というが,それは何をさすのか。これをはつきりさせない限り対策もたてられないわけである。多くの人の考えているところは,基礎医学の研究をするものが減つてきたことではなかろうか。そのほかのこと例えば研究費の不足というようなことは基礎医学にだけ限られたことではない。それで私は重点を基礎医学者の確保ということにしぼつて考えてみたい。
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