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学会記
Conference on the Biochemistry of Muscle Contraction
著者: 江橋節郎1
所属機関: 1東京大学医学部薬理学教室
ページ範囲:P.208 - P.209
文献購入ページに移動 この会は,去る5月23〜26日,ボストンの郊外,DedhamのEndicott Houseで開かれました。参加者は約70名,そのうち16名は海外(英6,独3,日2,白2,加1,瑞典1,伊1)からです。日本からは,大沢文夫さんと私が出席しました(殿村さんが都合で,来られなかつたのは残念です)。
会を主宰したJohn Gergelyは,今まで,Massuchusetts General Hospitalにいたのですが,今度,Retina Foundation(ボストンにある,本来はretinaのためのFoundation)が建てた研究所の筋部門の部長になりました。それを記念してというわけでもないでしようが,その社会的立場が固まつた機会に,この様な大規模なシンポジウムを計画したというわけです。彼はSzent-Györgyi門下の一人ですが,その才人ぶりからして,この様な企画には,もつとも適しているというのが,大方の評判でした。この下馬評はみごとに当り,この会は,Gergelyのする事に批判的な人々の間でも,非常に好評でした。もつともその背後には,強大な米国の資本力があることは否めません。余談になりますが,今度の旅行で特に感じたことは,米国政府の基礎科学への熱のいれ様です。数字の面だけでいつても,NIHの出す研究費は,3年前の約倍になつています。いつたん縮つたかに見えた日米研究費の比は,ここで,またグンと離されてしまいました。
会を主宰したJohn Gergelyは,今まで,Massuchusetts General Hospitalにいたのですが,今度,Retina Foundation(ボストンにある,本来はretinaのためのFoundation)が建てた研究所の筋部門の部長になりました。それを記念してというわけでもないでしようが,その社会的立場が固まつた機会に,この様な大規模なシンポジウムを計画したというわけです。彼はSzent-Györgyi門下の一人ですが,その才人ぶりからして,この様な企画には,もつとも適しているというのが,大方の評判でした。この下馬評はみごとに当り,この会は,Gergelyのする事に批判的な人々の間でも,非常に好評でした。もつともその背後には,強大な米国の資本力があることは否めません。余談になりますが,今度の旅行で特に感じたことは,米国政府の基礎科学への熱のいれ様です。数字の面だけでいつても,NIHの出す研究費は,3年前の約倍になつています。いつたん縮つたかに見えた日米研究費の比は,ここで,またグンと離されてしまいました。
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