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学会記
第22回 国際生理科学会議のProceedingsから
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ページ範囲:P.210 - P.214
文献購入ページに移動 第22回国際生理科学会議は,この9月10日から,オランダの古都Leidenで開かれることとなつている。次回1955年,同会議を東京で開こうという日本にとつては,この学会の運営方法や成果は,他国の行事として無関心ではいられない。
この会の運営で,一寸奇妙に感ぜられたことは,会期の半年以上も前に,抄録の提出と共に講演原稿を要求して来たことである。その真意がどこにあるか掴み難いが未完の業績又はこれから手を下そうというような業績の演題だけを登録しようという一部の不心得な学者を締め出すという意図であるかも知れない。それにしても,半年以上も前に業績の全容が解る様な原稿を提出する事は学会で講演するまで,その内容を他の雑誌などに発表することが許されていない以上,大きな問題を含むものであろう。殊にpriorityを争つてしのぎを削つている米国の研究者の間では評判がよくなかつた様である(皮肉なことに演題だけで抄録未提出の講演がかなりの数に上つている。こういう悪例には,もつと断乎たる態度をとつて欲しかつた)。
この会の運営で,一寸奇妙に感ぜられたことは,会期の半年以上も前に,抄録の提出と共に講演原稿を要求して来たことである。その真意がどこにあるか掴み難いが未完の業績又はこれから手を下そうというような業績の演題だけを登録しようという一部の不心得な学者を締め出すという意図であるかも知れない。それにしても,半年以上も前に業績の全容が解る様な原稿を提出する事は学会で講演するまで,その内容を他の雑誌などに発表することが許されていない以上,大きな問題を含むものであろう。殊にpriorityを争つてしのぎを削つている米国の研究者の間では評判がよくなかつた様である(皮肉なことに演題だけで抄録未提出の講演がかなりの数に上つている。こういう悪例には,もつと断乎たる態度をとつて欲しかつた)。
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