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論述
主としてネコの肢蹠の電位変動を通じてみた交感神経系の中枢機構について
著者: 横田敏勝1
所属機関: 1北大医学部第二生理
ページ範囲:P.272 - P.283
文献購入ページに移動 ネコの肢蹠の皮膚にみられる電位変動は,汗腺の活動電位によるものと考えられている(McLeary,1950,Wang,1957)。従つて汗腺の性質として知られているところから推定すると,この電位変動は交感神経の活動によつて規定されているものと思われる。
この電位変動は,これまで主として皮膚電気反射galvanic skin reflex,GSRとしてとり上げられてきた。しかし私(横田,1962)がすでに報告したように肢蹠の皮膚の電位水準は,sudomotor neuroneのtonic dischargeと平行関係があるとみられるので,Wang,Stein,Brown(1956)の用いた末梢知覚神経刺激による脊髄反射性GSRの振幅と共に,脳刺激のsudomotor neuroneに及ぼす影響を知る上の有力な指標と考えられる。
この電位変動は,これまで主として皮膚電気反射galvanic skin reflex,GSRとしてとり上げられてきた。しかし私(横田,1962)がすでに報告したように肢蹠の皮膚の電位水準は,sudomotor neuroneのtonic dischargeと平行関係があるとみられるので,Wang,Stein,Brown(1956)の用いた末梢知覚神経刺激による脊髄反射性GSRの振幅と共に,脳刺激のsudomotor neuroneに及ぼす影響を知る上の有力な指標と考えられる。
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