icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学13巻6号

1962年12月発行

文献概要

論述

主としてネコの肢蹠の電位変動を通じてみた交感神経系の中枢機構について

著者: 横田敏勝1

所属機関: 1北大医学部第二生理

ページ範囲:P.272 - P.283

文献購入ページに移動
 ネコの肢蹠の皮膚にみられる電位変動は,汗腺の活動電位によるものと考えられている(McLeary,1950,Wang,1957)。従つて汗腺の性質として知られているところから推定すると,この電位変動は交感神経の活動によつて規定されているものと思われる。
 この電位変動は,これまで主として皮膚電気反射galvanic skin reflex,GSRとしてとり上げられてきた。しかし私(横田,1962)がすでに報告したように肢蹠の皮膚の電位水準は,sudomotor neuroneのtonic dischargeと平行関係があるとみられるので,Wang,Stein,Brown(1956)の用いた末梢知覚神経刺激による脊髄反射性GSRの振幅と共に,脳刺激のsudomotor neuroneに及ぼす影響を知る上の有力な指標と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?