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巻頭言
研究の根拠としてのHomeostasis
著者: 高木健太郎1
所属機関: 1名古屋大学
ページ範囲:P.153 - P.153
文献購入ページに移動オリンピックを目前にひかえて,体力,運動の医学生理学的研究もまた拍車がかけられてきた感がある。記録更新という目的の達成のためには運動時のあらゆる現象を正確に把握することが第一段階である。たとえ同一個人であつても同一の運動,同一の記録を出すことはほとんど不可能といつてよいから,医学研究に通常用いられる統計的処理はその方法的価値がうすれてきて,一発必中主義的なただ一回だけのchanceを正確にとらえるためにできるだけ多現象をということが絶対命令的になつてくる。しかしながら,安静時においてさえ困難な測定であるから,運動時の多現象同時記録を求めることは至難なことであろう。
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