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印象記
欧米薬理学めぐりある記
著者: 板東丈夫1
所属機関: 1順天堂大学
ページ範囲:P.198 - P.204
文献購入ページに移動 私は昭和38年8月3日羽田を出発し,4ヵ月余の欧米各国薬理学教室歴訪の旅をした。最初の動機はチェコで催される国際薬理学会に出席して教室の研究結果を報告することであつたが,それを機会に各国の薬理学研究の現況と医学教育の様子を見聞して来ようということになつた。旅行者の観察は皮相的で真相を誤ることもあろうがまた百聞は一見に如かずということもある。自分の眼で見自分の耳で聞いたことはそれなりにまたある程度の信頼性があるのではあるまいかとも考えたのである。
第一の目的である第2回国際薬理学会は8月20〜23日の4日間チェコの首都Prague(Praha)でHelenaRaškovǎ教授(Charles大学,薬理学)を会長として開催された。学会の諸準備は円滑で,45ヵ国から約3,000名の参加者があつた。そのうち23名の日本人の名前が見られ,薬理関係でわが国から直接参加したのは態谷(東大医),杉原(岐阜医大),今泉(阪大医),中塚(広島大医),高木(東大薬),小沢(東北大薬)の各教授に水上(三共研)博士と私との9名であった。
第一の目的である第2回国際薬理学会は8月20〜23日の4日間チェコの首都Prague(Praha)でHelenaRaškovǎ教授(Charles大学,薬理学)を会長として開催された。学会の諸準備は円滑で,45ヵ国から約3,000名の参加者があつた。そのうち23名の日本人の名前が見られ,薬理関係でわが国から直接参加したのは態谷(東大医),杉原(岐阜医大),今泉(阪大医),中塚(広島大医),高木(東大薬),小沢(東北大薬)の各教授に水上(三共研)博士と私との9名であった。
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