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文献詳細

雑誌文献

生体の科学16巻1号

1965年02月発行

文献概要

論述

大脳のinhibitory transmitterとしてのhomocarnosineについて

著者: 森昭胤1 川西正謹2

所属機関: 1神奈川歯科大学生化学教室 2大阪大学陣内外科教室

ページ範囲:P.25 - P.32

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 Homocarnosine(γ-aminobutyryl-L-histidine)は1960年アメリカNational Institute ofHealthのUdenfriendの研究室でPisanoら1)により牛脳中に発見されたdipeptideであり,牛脳中には0.5〜1mg/100gというかなりの量が存在する。その化学構造は第1図に示すごとくγ-aminobutyric acid(GABA)とL-histidineを含んでいる。われわれは,マウスの脳,筋,および肝をもちいてin vitroでhomocarnosineの合成および分解過程を検索した結果,次のごとき過程を明らかにしている2,3)
 γ-aminobutyric acid+L-histidine brain,liver→←brain,muscle γ-aminobutyryl-L-histidine(homocarnosine)すなわち,homocarnosineはその化学構造から推定されるごとく,直接,GABAとhistidineから生成され,また,その逆反応によつて再び分解されるのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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