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文献詳細

雑誌文献

生体の科学16巻5号

1965年10月発行

文献概要

主題 免疫

抗原の構造

著者: 野口順蔵1 山本浩之1 戸倉清一1

所属機関: 1北海道大学理学部高分子学教室

ページ範囲:P.217 - P.221

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 生体内に抗原として異種物質を注射するとその侵入を阻止しようとして生体内では抗体(抗血清)が生成されることはよく知られている。このような抗原と抗体を適当な条件で混合すると両者の間に特異的な結合反応が起こり,沈澱反応,凝集反応,溶血,溶菌・補体結合反応などがみられる。医学的にはこれらの結合反応に基づく毒素やビイルス活性の中和病原菌に対する感染予防,アナフィラシーなどとして利用や観察がなされているが,種々の生体因子で条件づけられたり,拡大されたりしているので決して単純な現象ではない2)
 抗原になるものを分類すると免疫原性と特異反応性の二つを備えている完全抗原(たとえば蛋白質)と単独では抗体生産ができないが,生じた抗体を反応原として結合する不完全抗体(ハプテンともいい,たとえばリピド多糖類)に分けられる2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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