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文献詳細

雑誌文献

生体の科学16巻5号

1965年10月発行

主題 免疫

抗体産生反応の機構

著者: 村松繁1

所属機関: 1京都大学理学部動物学教室

ページ範囲:P.232 - P.241

文献概要

 Ⅰ.反応過程の概観
 動物体内に抗原が侵入してから,抗体が産生されるまでの過程を抗体産生反応(antibody response)とよぶ。
 抗体は,いわゆる血清抗体(circulating antibody)と細胞抗体(cell-bound antibody)とに大別され,前者は産生細胞から分泌されるが,後者は細胞内あるいは表面にとどまつている。両者の産生機構には本質的な差がないと考えられるが,後者については未解決な点も多く,詳しくは他の章に譲り,ここでは前者の産生機構について述べる。血清抗体は,免疫グロブリンと総称される蛋白質であり,主なものとして三種類のグロブリンが含まれるが,このうち,G免疫グロブリン(IgG)(γ2グロブリン,分子量約16万,沈降係数Sω20≒7)とM免疫グロブリン(IgM)(γ1Mあるいはβ2Mグロブリン,分子量約100万,Sω20≒19)が一般的なものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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