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文献詳細

雑誌文献

生体の科学16巻5号

1965年10月発行

文献概要

交見

生物体に結びつけて行なう生化学,他

著者: 古武弥人1

所属機関: 1名古屋大学生化学

ページ範囲:P.254 - P.257

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 基礎医学の生化学という立場からこの問題に関する私見を少しく述べてみることにする。基礎医学にしろ臨床医学にしろ,また生化学の研究に限らず,研究の自由は尊ばれてよい。しかし自分は基礎医学者であるという自覚を持つことは常に必要であろう。それでないと,ますます基礎医学と臨床医学の間の溝が深くなる。生化学という学問はもともと我国では,医学を中心として誕生したことは事実である。しかし近時この方面の研究は理学部,農学部,薬学部,工学部と自然科学の各分野にひろがつてきた。ここに理学部などにおいてのいわゆる理論的な生化学の研究が盛んとなつてきた。医学部の基礎の生化学においても,その影響が及んできて,その結果,医学部の生化学の特色がうすれてきた感がないとは言えなくなつてきた。しかしBiochemistryのBio-にアクセントのある基礎医学生化学は,いつまでも尊いと考えている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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