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文献詳細

雑誌文献

生体の科学16巻6号

1965年12月発行

文献概要

実験講座

流量測定法(1)

著者: 入内島十郎1

所属機関: 1東大医用電子研

ページ範囲:P.296 - P.299

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 医学研究においてしばしば流量測定が必要となる流体は,液体として血液,リンパ液,および尿,気体として吸気および呼気などであるが,ここでは主として血液の流れ,すなわち血流の測定法についてのべる。リンパ液の流れおよび尿管内の尿の流れは,低圧小流量の血流測定法をそのまま用いうるし,尿道からの尿の流出は動脈血流と同様に測定することができるであろう。気体の流量測定についてはここでは一切ふれないことにする。
 血流ほど,種々雑多の測定方法が記載されている生体変量は少ないのではないかと思われる。Kramer1)によれば,固体力学、流体力学,音響学,電気学,磁気学,光学,熱力学,原子物理学のすべてがこの目的のために動員されているという。一般に血流測定法の記述はこれら種々の流量測定法を列挙し比較することのようであるが,おそらくこの講座の目的はそのようなものではなく,もつと実用的なもの,すなわち実際に自分の実験の必要から血流測定を行なうことを余儀なくされた研究者の役に立つようなものであろうと思う。したがつて,ここでは現在のところもつとも信頼性があり.多目的な用途をもつ交流式電磁流量計を中心に話を進めたい。血流計についての総括的な記述は文献1,2)などを参照せられたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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