icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学17巻1号

1966年02月発行

文献概要

実験講座

流量測定法(2)

著者: 入内島十郎1

所属機関: 1東大医用電子研

ページ範囲:P.40 - P.45

文献購入ページに移動
 ■ 交流式電磁流量計の電子回路
 第5図はKolinら16)により開発された交流式電磁流量計のブロック線図であり,第6図Ⅰ-Ⅳにその電子回路の全容を示してある。
 まず第6図Ⅰの音叉Fを用いた発振器により400サイクルの正弦波を発生させ,これを第6図Ⅱの電流増幅器により増幅し,0.2-1Aの400サイクル正弦波電流により電磁石C1,C2を励磁する。このとき生ずる磁界は
 H=H0 sin ωt (16)
となる。もちろんω=2π×400である。式(16)を前号で示した式(15)に入れれば,血管に接した誘導電極E1,E2(前号第4図参照)に生ずる起電力が得られる。すなわち,
 e=H0 ν sin ωt (17)
したがつてeを適当に増幅し,整流すれば平均流速vが求められるはずであるが,誘導電極E1-E2の間は血管および血液により短絡されており,誘導回路はループを形成し,捲き数1のコイルと等価となつているので,コイルC1,C2にかかる交流電圧はこの誘導側のループに誘導起電力を発生する。これはあたかも変圧器の1次コイルが2次コイルにおこす効果と同じであるから,変圧器効果(transformer effect)と呼ばれる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら