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文献詳細

雑誌文献

生体の科学17巻2号

1966年04月発行

文献概要

交見 「生理学者は生化学者に何をのぞむか」/「生化学者は生理学者に何をのぞむか」

生理学の協力を,他

著者: 丸山工作

所属機関: 1東京大学教養学部生物

ページ範囲:P.94 - P.97

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 「生化学者は生理学者に何をのぞむか」このような題でなにかかけとのおすすめをいただきましたが,こまつたことに,わたくしは,"生化学者"ではありませんので,ほんとうはその資格をもちあわせてないわけです。けれども,いまのように,とりどりの分野の出身者が生物学のいろいろな面から研究をおこなつているときに,あまり規格をはめるようなレッテルをつける方がおかしいのではないでしようか。とすれば,"生化学的手法"をおもにつかつている研究者のひとりが,いわゆる"生理学的手法"をつかつておられる研究者の方々への希望といつたものをのべてみたいとおもいます。
 わたくしの認識がかたよつているとおもいますが,"生理学"関係の方々は,ひとつには,電気刺激であるとか,機械的な力を測定するとかの装置のくみたてと,微細で微妙な手技によろこびとほこりをつよくもつておられ,他方では,細胞とか組織とか"手つかず"の生きた状態というものに執着されているようにみえます。いずれもすぐれた点にはちがいありませんが,あまりつよすぎますと,名人芸的な気持であるとか,生きていることの神秘性に安住を感ずることにおちいつてしまうおそれがあるでしよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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