icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学17巻3号

1966年06月発行

文献概要

主題 微小循環

微小循環の問題点

著者: 高木健太郎1

所属機関: 1名古屋大学医学部第一生理学教室

ページ範囲:P.106 - P.111

文献購入ページに移動
 I.神経支配
 終末血管床と神経系との関係については明らかでない部分が多い。真性毛細血管には運動性の神経支配のないことはまちがいがない。組織学的に無髄の細い線維の網目(Boeke's terminal reticulum)で取囲れているのが見られる。これが知覚神経という人もあるが,神経かどうかを疑う人もある**。一般に神経線維は毛細血管を足場にして組織に入りこむ故に,神経と毛細血管の関係はどちらにしろ機能的ではなく状況的である。
 methylen blueで生体染色をして強拡大しても終末細動脈と前毛細血管の大多数では筋細胞に神経線維が終つている状態は見られない。しかし薬物学的には2種のadrenergic神経と1種のcholinergic神経とを区別しているが,直接の証拠はない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?